巻き爪とは?

爪の両端が内側に巻き込まれている状態を「巻き爪」と言います。主に足の親指に起こりやすく、進行すると爪が皮膚に食い込んで強い痛みや炎症を引き起こします(陥没爪)。歩行時の痛みから日常生活に支障をきたすこともあり、早めの対処が重要です。
爪を切るだけでは根本的な治療にならないこともあるため、適切な治療と予防によって、正常な爪の成長を促す必要があります。
こんな症状ありませんか?
- 爪の両端が内側に巻き込んでいる
- 歩行時や靴を履いた時に痛みがある
- 爪の周囲が赤く腫れている
- 爪の横に肉芽(赤い盛り上がり)ができている
- 爪の周囲から膿が出ることがある など
進行度別の症状
初期は爪の変形のみで、痛みを感じないこともあります。進行すると皮膚への食い込みが深くなり、痛みを伴う炎症を起こします。重症化すると細菌感染を起こしてさらに痛みが増し、ひどい場合には靴を履くことさえ困難になることもあります。
巻き爪の原因
不適切な爪切り
深爪や爪の両端を丸く切ることで、爪が皮膚に食い込みやすくなります。正しい爪の切り方は、まっすぐに切って角を少し整える程度です。
靴による圧迫
つま先の細い靴やサイズの合わない靴を履き続けることで、爪に過度な圧力がかかり、巻き爪の原因となります。そのため、巻き爪はヒールなどをよく履く女性に多く見られます。
その他の要因
- 外反母趾などの足の変形
- 爪の厚みが増す(爪肥厚)
- 体重増加による足への負担増加
- スポーツによる繰り返しの衝撃
- ホルモンバランスの乱れ(閉経など) など
当院での診断と治療
今福つるみ内科皮フ科クリニックでは、巻き爪の程度に応じた適切な治療を行います。
診断
視診により巻き爪の程度を確認し、炎症や感染の有無を評価します。必要に応じて、足の形状や歩き方のチェックも行います。
治療法
保存的治療
軽度の場合は、テーピング法やコットンパッキング法で爪と皮膚の間にスペースを作り、痛みを軽減します。
日常生活での注意点
正しい爪の切り方
巻き爪の予防と再発防止のためには、日常的なケアが重要です。まず正しい爪の切り方を身につけることが大切で、爪は真っ直ぐに切り、深爪を避けるようにしましょう。爪の角は軽く整える程度にとどめ、丸く切り込まないよう注意が必要です。
適切な靴選び
つま先に余裕のある靴を選び、ヒールの高い靴は避けるようにしましょう。足のサイズに合った靴を履くことで、爪への過度な圧迫を防ぐことができます。
足のケア
足の清潔を保ち感染を予防することも大切です。爪周囲の皮膚は適度に保湿し、異常を感じたら早めに受診することで、症状の悪化を防ぐことができます。