ニキビとは？
ニキビ（尋常性ざ瘡）は、毛穴に皮脂が詰まり、菌が増殖することで起こります。思春期に多く見られますが、大人になってからも発症することがあります。
多くは自然に治りますが、赤く腫れたニキビや膿が生じたニキビでは、適切な治療を行わないとニキビ跡として色素沈着や凹凸が残ることがあります。ニキビはれっきとした皮膚疾患ですので、きちんと治療しましょう。
こんな症状ありませんか？
ニキビの種類と特徴
白ニキビ（面ぽう）
- 毛穴に皮脂が詰まった初期段階
- 白い点として見える
- 炎症はまだ起きていない
黒ニキビ
- 詰まった皮脂が酸化して黒く見える
- 毛穴が開いている状態
- 炎症はまだ起きていない
赤ニキビ（丘疹）
- ニキビの原因菌（アクネ菌）により炎症が起きた状態
- 赤く腫れて痛みを伴うこともある
- 治癒後も跡が残ることがある
黄ニキビ（膿疱）
- 炎症が進行し、膿がたまった状態
- ニキビ跡になりやすい
ニキビの原因
ニキビができる仕組み
毛穴の詰まり
ターンオーバーの乱れや皮脂の過剰分泌などの条件がそろうと、毛穴の詰まりが起こりやすくなります。古い角質が毛穴を塞ぐと皮脂や汚れが排出されにくくなり、これらが毛穴の出口に溜まって白ニキビとなります。
アクネ菌の増殖
詰まった毛穴の中で、皮脂を栄養源としてアクネ菌が増殖します。これにより炎症が起こり、赤ニキビとなります。
悪化要因
ターンオーバーの乱れや皮脂の過剰分泌は、主に以下が悪化要因となります。
- 不規則な生活、睡眠不足
- 偏った食生活
- ホルモンバランスの変化（思春期、月経前など）
- 誤ったスキンケア など
当院での診断と治療
今福つるみ内科皮フ科クリニックでは、ニキビの種類と重症度に応じた治療を行います。
診断
視診により、ニキビの種類、数、分布を確認し、重症度を判定します。
治療
外用薬
まず外用薬による治療を検討します。アクネ菌の増殖を抑える抗菌薬や、毛穴の詰まりを改善するレチノイド製剤、殺菌作用と角質剥離作用のある過酸化ベンゾイルなどの薬があり、症状に応じて処方します。
内服薬
外用薬だけでは改善が見られない場合に検討します。炎症を抑えてアクネ菌の増殖を抑える抗生物質や、皮脂分泌の調整や肌の新陳代謝を促進するビタミン剤などを使用します。
その他の治療法（自由診療）
保険診療で改善が難しい頑固なニキビには、自由診療もご提案しています。例えば、ビタミンCやグルタチオンの点滴・注射により、体の内側から肌質を改善し、ニキビのできにくい肌へと導きます。また、ホルモンバランスを整える低用量ピルや、重症ニキビに効果的なイソトレチノイン製剤などの内服薬も選択肢となります。
日常生活での注意点
スキンケア
ニキビ改善の鍵は、適切なスキンケアにあります。刺激の少ない洗顔料で優しく洗い、洗顔後は保湿を忘れずに行いましょう。
生活習慣
生活習慣の見直しも重要で、十分な睡眠時間を確保し、バランスの良い食事を心がけることで、体の内側からニキビの改善を図ることができます。ストレスは皮脂分泌を増加させるため、適度な運動や趣味などでストレスを発散することも効果的です。
その他の注意点
肌を清潔に保つことがニキビの改善につながります。適度な洗顔を行う、枕カバーを清潔に保つ、髪の毛が顔にかからないようヘアスタイルを工夫するなどを工夫をしてみましょう。
なお、細菌感染やニキビ跡のリスクが高まりますので、できてしまったニキビを触ったり、潰したりすることは厳禁です。早めに適切な治療を始めましょう。
